ランナーを悩ます足底筋膜炎、その原因は”足首”にアリ!?

こんにちは!鍼灸整体カラダの説明書 緑橋院の奥村将です。
私は鍼灸師として、日々ランナーを含む多くの患者さんと向き合っています。

特にマラソンシーズンが近づくと、足底筋膜炎に悩むランナーの方が急増します。

「かかとから土踏まずにかけて痛みが走る…」
「朝起きた時の一歩目がツライ…」

そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

今回は、足底筋膜炎の原因を深掘りし、プロの視点から具体的な予防法や改善策を解説していきます。

足底筋膜炎とは?|ランナーを襲う”かかとの痛み”の正体

足底筋膜炎とは、足の裏のかかとから土踏まずにかけて張っている「足底筋膜」に炎症が起き、痛みが出る症状です。

ランナーによく見られる症状で、特に長距離を走る方に多く発生します。

足底筋膜は、歩行やランニング時にアーチを維持し、衝撃を吸収する役割を担っています。
しかし、過度な負荷や使い方が偏ると、足底筋膜に微細な損傷が蓄積し、炎症を引き起こしてしまうのです。

例えば、以下のようなケースで足底筋膜炎になりやすいと言えます。

  • ランニング距離や練習量の急激な増加: 身体が十分に準備できていない状態で、負荷を急激に増やすと、足底筋膜への負担が大きくなり、炎症のリスクが高まります。
  • 硬い路面でのランニング: アスファルトなど、硬い路面でのランニングは、足底筋膜への衝撃が大きくなり、損傷を招きやすくなります。
  • 足に合っていないシューズの使用: サイズが合っていない、クッション性が低い、または自分の足型に合っていないシューズを履いていると、足底筋膜への負担が偏り、炎症を起こしやすくなります。
  • 扁平足やハイアーチなど、足部の構造的な問題: 足のアーチ構造に問題があると、足底筋膜にかかる負荷が不均等になり、炎症のリスクが高まります。扁平足はアーチが低く、足底筋膜が過剰に伸張されやすく、ハイアーチはアーチが高く、衝撃吸収が不十分になりがちです。
  • ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性不足: ふくらはぎやアキレス腱が硬いと、足首の動きが制限され、足底筋膜への負担が増加します。
  • 体幹の筋力不足による姿勢の悪化: 体幹の筋力が弱いと、姿勢が悪くなり、身体のバランスが崩れやすくなります。その結果、足底筋膜への負担が増大し、炎症を引き起こす可能性があります。

多くのランナーが、足裏のケアに意識を向けがちですが、実は足底筋膜炎の原因は**”足首の機能不全”**にあるケースが多いのです。

見落としがちな原因|足首の機能低下が足底筋膜炎を引き起こす?

足首は、脛骨・腓骨と足根骨という複数の骨で構成され、複雑な動きを可能にしています。

この足首の動きを支えているのが、前脛骨筋、後脛骨筋、腓骨筋群といった筋肉たちです。

これらの筋肉がうまく機能することで、足首はスムーズに動き、足底筋膜にかかる負担を分散することができます。

しかし、これらの筋肉が硬くなったり、筋力低下を起こしたりすると、足首の動きが制限され、足底筋膜への負担が集中してしまうのです。

具体的には、以下のような悪影響が生じます。

  • 衝撃吸収能力の低下: 足首が硬いと、着地の衝撃をうまく吸収できず、その衝撃がダイレクトに足底筋膜に伝わってしまいます。本来、足首は着地の際にわずかに内側に倒れ込むことで、衝撃を吸収し、スムーズな体重移動を促す役割を担っています。しかし、足首が硬いとこの動きが制限され、足底筋膜への負担が増大します。
  • 足裏アーチの崩れ: 足首を支える筋肉が弱化すると、足のアーチ構造が崩れ、足底筋膜が過剰に引っ張られる状態になります。アーチは、足底筋膜、骨、靭帯、筋肉が複雑に連携することで形成されており、衝撃吸収や歩行時の推進力を生み出す重要な役割を担っています。足首の筋肉が弱化すると、このアーチ構造が維持できなくなり、足底筋膜への負担が増加し、炎症を起こしやすくなります。
  • 代償動作の発生: 足首の動きが悪いと、それを補うために、膝や股関節に負担がかかり、結果的に足底筋膜へのストレスも増加します。例えば、足首の背屈(つま先を上げる動き)が制限されると、歩幅が狭くなったり、膝を外側に捻るような動きが出てしまうことがあります。このような代償動作は、身体全体のバランスを崩し、足底筋膜を含む様々な部位に負担をかけ、痛みを引き起こす可能性があります。

つまり、足裏だけでなく、足首周りの筋肉の状態を整えることが、足底筋膜炎の予防・改善には不可欠なのです。

タイプ別の改善策|足首の状態に合わせたアプローチで根本改善を目指そう!

足底筋膜炎の改善には、足首の状態に合わせて適切なアプローチを行うことが重要です。大きく分けて、”足首が硬いタイプ”と”足首が緩いタイプ”の2つのタイプに分けられます。

1. 足首が硬いタイプ

  • 症状: 足首の動きが制限され、アキレス腱やふくらはぎも硬いことが多い。特に、足首を背屈させる動き(つま先を上げる動き)が制限されている場合が多く、しゃがむ動作や階段の上り下りなどで痛みが出やすい傾向にあります。
  • 原因: デスクワークや運動不足による筋の硬化、柔軟性不足などが考えられます。長時間座りっぱなしの姿勢や、運動不足によって、足首周りの筋肉が硬くなり、柔軟性が低下することで、足首の動きが悪くなってしまいます。また、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)が硬くなると、アキレス腱を介して足底筋膜を引っ張る力が強くなり、足底筋膜炎を引き起こしやすくなることもあります。
  • 改善策:
    • ストレッチ: 足首周りの筋肉をストレッチで柔軟性を高めることで、足首の可動域を広げ、足底筋膜への負担を軽減することができます。特に、アキレス腱、ふくらはぎ、足首前面の筋肉(前脛骨筋)などを重点的にストレッチしましょう。
    • マッサージ: マッサージで血行を促進することで、筋肉の緊張を緩和し、柔軟性を高めることができます。足首周りだけでなく、ふくらはぎや足裏までマッサージすることで、より効果が期待できます。
    • 鍼治療: 鍼治療で筋肉の緊張を緩和することで、血行を促進し、痛みを軽減することができます。鍼治療は、筋肉の深部まで直接刺激を与えることができるため、ストレッチやマッサージでは届きにくい筋肉の緊張も効果的に緩和することができます。また、鍼治療には鎮痛効果もあるため、痛みを早く改善したい方にもおすすめです。

2. 足首が緩いタイプ

  • 症状: 足首がグラグラしやすく、捻挫などを繰り返しやすい。足首の安定性が低下しているため、歩行やランニング中に足首が不安定になり、痛みが出やすくなります。また、足首が内側に倒れ込みやすい(回内足)傾向があり、足底筋膜への負担が増加しやすくなります。
  • 原因: 足首を支える筋肉の筋力低下、靭帯の緩みなどが考えられます。過去に捻挫などの怪我をしたことがある場合、足首周りの靭帯が伸びてしまい、足首の安定性が低下することがあります。また、運動不足や加齢によって、足首を支える筋肉が弱化することも、足首の不安定性を招く原因となります。
  • 改善策:
    • トレーニング: 足首周りの筋肉をトレーニングで強化することで、足首の安定性を高め、足底筋膜への負担を軽減することができます。タオルギャザー、カーフレイズ、バランスボールを使ったトレーニングなど、様々な方法があります。
    • テーピングやサポーター: テーピングやサポーターで足首を安定させることで、足首のぐらつきを抑え、足底筋膜への負担を軽減することができます。運動時だけでなく、日常生活でもテーピングやサポーターを着用することで、足首の安定性を高め、足底筋膜炎の予防に繋がります。

ご自身の足首の状態を把握し、適切なセルフケアや専門家による施術を受けるようにしましょう。

鍼灸整体カラダの説明書 緑橋院での施術|足底筋膜炎を根本から改善へ

鍼灸整体カラダの説明書 緑橋院では、足底筋膜炎に対して、鍼灸治療と整体を組み合わせたオーダーメイドの施術を提供しています。

【鍼灸治療】

鍼治療は、東洋医学に基づいた治療法で、身体に鍼を刺すことで、ツボを刺激し、気血の流れを整え、自然治癒力を高めることを目的としています。

足底筋膜炎に対しては、以下のような効果が期待できます。

  • 筋肉の緊張緩和: 鍼治療は、硬くなった足首周りの筋肉や足底筋膜に直接アプローチすることで、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。筋肉の緊張が緩和されることで、足首の可動域が広がり、足底筋膜にかかる負担を軽減することができます。
  • 血行促進効果: 鍼刺激は、血行を促進し、炎症を抑え、組織の修復を促します。血流が良くなることで、酸素や栄養素が患部に届きやすくなり、老廃物の排出も促進されます。その結果、炎症が治まり、痛みが軽減していく効果が期待できます。
  • 痛みの抑制効果: 鍼治療は、神経系に働きかけ、痛みを抑制する効果も期待できます。鍼刺激によって、脳内ではエンドルフィンなどの鎮痛物質が分泌され、痛みが和らぐと考えられています。

【整体】

整体は、身体の骨格や筋肉のバランスを整えることで、痛みや不調を改善する治療法です。

足底筋膜炎に対しては、以下のような効果が期待できます。

  • 関節の可動域改善: 足首や足の関節の動きを調整し、スムーズな動きを取り戻します。関節の動きが悪くなると、周囲の筋肉に負担がかかり、痛みや炎症を引き起こす可能性があります。整体では、関節を丁寧に動かすことで、関節の可動域を広げ、筋肉への負担を軽減します。
  • 姿勢の矯正: 体幹のバランスを整え、足底筋膜への負担を軽減します。姿勢が悪くなると、身体の重心が偏り、足底筋膜を含む特定の部位に負担が集中しやすくなります。整体では、骨盤の歪みを矯正したり、背骨の alignmentを整えることで、姿勢を改善し、足底筋膜への負担を軽減します。
  • 運動指導: 足底筋膜炎を再発させないための、ストレッチやトレーニング方法を指導します。足底筋膜炎は、再発しやすい症状です。そのため、症状が改善した後も、ストレッチやトレーニングを継続して行い、足底筋膜への負担を軽減することが大切です。整体では、患者様の状態に合わせて、適切なストレッチやトレーニング方法を指導します。

さらに、日常生活でのアドバイスやテーピング療法なども行い、患者様一人ひとりの状態に合わせた、きめ細やかなサポートを提供しています。

まとめ|足首の機能改善で足底筋膜炎を克服!

足底筋膜炎は、足首の機能不全が原因で起こるケースが多いことをご理解いただけたでしょうか?

足裏だけをケアするのではなく、足首周りの筋肉を柔軟にし、筋力を強化することが、根本改善への近道です。

鍼灸整体カラダの説明書 緑橋院では、足底筋膜炎でお悩みの方を全力でサポートいたします。

一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

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